あなただけが好きだから





家が近くても朝は一緒に行くことはない。
だって、そんなずっといたら疲れてしまうから。




家に帰り、鞄を整理する。
配布物が多いとめんどくさい。




「色々疲れたなぁ、初日で……もう」




迷子で本条先輩と出会うし……。
二人は……。




考えながら段々とこれからが楽しみになってきた。




翌日。




「おはよう皆」




「おはよー! なぁ怜聞いてくれよ!」




「な、なに」




とても興奮した様子で涼が話しかけてくる。
近い。ほんとに近い!




「昨日さ、先輩二人と2対2したんだけどさ! かっけーの! 負けたわー!」




「負けたのかい……」