あなただけが好きだから





「ありがとうございます!!」




「は? 来んのかお前ら」




「何、行っちゃいけないわけ?」




いやいや咲さん。
あなたさっきまで嫌そうにしてたじゃないですか。




「別に」




「ほら行こー!」




また変な口論が始まる前に涼と二人を引き離すように引っ張りながら体育館に向かう。




「お、体験入部? それとも今すぐ入部?」




ひょこっと真面目そうな先輩が顔をだした。




(なんだか、咲と似た雰囲気だな)