あなただけが好きだから






ため息をつくと、涼と咲がクスクス笑っているのが聞こえてくる。
なにやってるのよ、他の子唖然としてるじゃない。




心なしか他の女子に睨まれてる気がする。
蓮人気なんだなぁ、なんて思いながらうなだれる。




冷ややかな視線や嫉妬を向けられながら放課後になる。
恨むよ二人。




「部活動体験ついてきてくれよー」




いいだろー、と駄々っ子のように言う涼。




「どうせあんたらバスケでしょ、なんで私らがわざわざついていかないといけないのよ」




しっしっ、と咲はやるも涼はひかない。




「ね、怜!」




「い、行くってば……」




「あんた……」