「俺のことは、覚えてないの?」

総長ーーー。


「え、雅くんも居たの?」


心底分からないルナちゃんがいる。
「……………」


「ごめんね、あの頃はよくヤックンと遊んだよね」


「うん、俺覚えてるよ。
結婚の約束したよね?」

懐かしいあの頃。
好きな子と過ごした幸せな時間。
いつか、出会えることを夢見て、こうして今ここにいる。


「あ、あの夢。
ヤックンだったんだ。
結婚しょうって、優しい夢見たんだ」

俺は、君の髪にそっ、と触れた。

ずっと好きだった。
愛しい君ーーー。

当時、四歳だった俺。

忘れてないよ……。


「触るな、ヤス」

!!!!

総長の声がした。
「ルナ、俺あの頃からお前が好きだよ。
幼いながらに好きだった。
葵の彼女でも、ヤスが初恋でも関係ない。

俺は、ルナしか好きにならない。
一生、お前の愛を貫くよ」


総長…………。

総長の愛は、本物だ。
迷いなんてない。

君への愛は本物だ。
「だけど俺も負けません‼」

ごめんなさい、総長。
けど、好きです。