「あ、俺トイレ。ヤス、頼んでおいて」

「俺も……ヤス、頼んだよ」

「はい、分かりました。
ルナさんは、何にします?………って、えっ!?
なんで、泣いて…………」

二人はもう居なくて、ただ側でルナさんが泣いてる。
涙流す姿さえも、綺麗で目が離せないほどだ。

「私、雅くんがわからなくなってきた。
カメラとか、500枚達成とかいつ撮られてたか分からなくて、雅くんの溺愛に悩んでて……」

ああ、なるほど。

「意外でした。最近、仲間内で有名な話で、総長が女の子溺愛してるとか、あんなクールな人なのにあり得ないって」

「クール?雅くんが?
人違いではーーーっ」


人違いじゃないよ。
男には、容赦なく拳を振るうし、甘いのは嫌う人。
だからって冷たい訳じゃない、とても優しい仲間想いの人。

「俺の知ってる総長は、強くてカッコいい人。
だけど…………ルナさんとのやり取りには、少し目に余るモノありますね」


凄い溺愛。

それは、もう引くレベルで。