こんな、悲しい恋が

 あるだろうかーーーー。


俺は、ルナが好き。
これからも、ずっとーーー。

だけど、雅も幼い頃からずっとルナが好き。


雅が、ルナを離すなんて、出来るかな?

ルナを、離してくれるかな?


いやーーー、雅の気持ちは
雅にしか、分からない。


「俺、雅を探してくる」

雅は、きっと体育館にはもう居ないだろう。

きっとアイツならーー街にいる。

「待って‼
私も、私も探す!!」


「雅が、怖くないの?
雅の、見ちゃいけない部分見ちゃうかもだよ」

雅は、きっと荒れてる。

雅の、黒い部分を知らないルナ。 
ルナに見せていないもっと、黒い部分。

それをルナが見ちゃうかも知れない。
「それでも、行きたい。
雅くんに会いたい」

君は優しすぎだ。

「行こう、ルナ」

俺達は、雅を探す旅に出た。