不意に君の手を優しく掴み、君の手の甲にキスをした。

キスしたまま、君をじっ、と見つめたら更に顔を赤くするルナ。

マジ、可愛すぎ。

「な、な、葵‼
俺だってまだキスしてないのに。
あり得ないだろう‼」

真っ赤な顔して、怒る雅。

「ルナとは、段階を踏んでって考えてるんだ。
スキンシップで、キスすんな外人かっ!!」

いや、外人ならーー。

「外人なら、口と口でもおかしくないよな」

テレビに出てる外人なら、大概ハグに、キスだろう。
違和感はない。
外人にとっちゃ、挨拶だからな。

「く、口と口!!?
ルナと、キス………?」 
ニヤリ。
思わず、笑う俺の頭ん中は、ルナのこと。





「ダメっ、雅くん。」


可愛いルナに、繰り返しキス。
ニヤニヤが止まらない。

「おいで、ルナ。
怖いねっ」


俺は、ニヤニヤしてる雅を見つつ、ルナを引き寄せた。

ルナの目に毒だ。

「雅くん、笑ってるよ。
なんか、怖い」

俺も怖いよ。

俺はそんな雅を、裏校舎に残しルナと歩いた。