「本当に、あんなワラワラルナを狙う輩から守らなくて平気な訳?
若王子が、守れると思うわけ?」

若王子が、ルナを助ける?
見た目、爽やか。
ケンカとは、無縁な感じのやつ。
無理だろうーーー。

ルナは、いつも俺が守るって思ってた。

「雅は、居てくれるだけでいいんだよ。
大丈夫だよ」

慧は、柔らかな笑みを溢した。
いつもの意地悪さはない。
ただ、優しいだけの慧。

「分かったよ」

「つか、間に合わねーよ!!なんだよ、カバンの準備出来てんじゃん!!
早く、急げー!!!」

そんな、こんなで急いだ。




学校のグラウンドには、見知ったメンツが。
その中にはルナもいた。
若王子の隣にいるルナ。

「やっぱり、ルナちゃんと王子は仲いいよね~」

そんな声が行き交う。

やっぱり、聞きたくない。