「次の授業からは出ようね。」

ルナは真面目だ。
思い出したくない学業。

一瞬、耳を塞ぎそうになりやめた。

ルナが、満面の笑みで笑うから。

キーンコーンカーコーン。

あ、終わった。

授業中の生徒で溢れた廊下。

ガヤガヤし出す廊下を、ルナが飛び出した。


「うわっ!!」


「きゃっ!!」


ちょっ、ルナ。


ルナに、ぶつかりそうになり回避した男。

ルナを支えたのは、知らない男。


「大丈夫?ごめんね。あれ?一年生?」


なんだよ。先輩か。

「あっ!!ルナちゃんだ‼
王子知らないの?めちゃくちゃ可愛くて有名じゃん!!」

「あ、いえ………そんなことは。
あの、ごめんなさい。
失礼します‼」

「えーー、ルナちゃんまた遊びに来てね~‼」


ルナの魅力は、先輩まで惹き付けるのかよ。

チラリ、と男の先輩を見た。

ルナを見てる王子とか言う男。

すれ違う瞬間ーーーー。
  「ルナは、俺のだから」



言ってやった。


一応、釘は刺しておく。

だって、ルナは、俺のだから。