うるっ。
潤んだ瞳。
見上げる瞳は、俺を見てる。


「雅くんが好きっ」 




…………………マジ可愛すぎ。


「ルナは、俺を殺したい訳?」


マジ、殺人級の可愛さだわ。

一瞬、心臓止まったわ。

「あー、なんか一回落ち着くわ」

壁に追い込んだ君から離れた。
このまま側にいたら、葵の二の舞になるし。

「なんで、離れるの?寂しい」


えっ!?どうした、ルナ。
ルナが甘い。
とにかく、甘い。
恋には魔法があるかも知れない。

「ルナ、違うよ違う。
ただ、大事にしたいから一回離れて……マジ」


「意味が分からない」


壁からも、君からも少し離れて深呼吸。

「ルナの側にいると、ルナにキス以上のことしたくなるからダメだ。
今はまだ………これだけ」


そう、これだけ。

君を抱き締めた。

これ以上は、限界ギリギリなんだよ。

誰もいない非常階段の下で、君を抱き締めた。

「大好き、雅くん!!」

「煽らないでよ、ルナ」


こんな俺達だけど、君との恋は始まったばかり。

だけど、これだけは分かる。

絶対、君を離さないーーーー。


どんな奴が現れてもだ。