「あーあ、もう教室戻れねーよ。
どうする?」


真っ赤な顔をしたルナの手を引いた。

「俺、あんなルナ初めて見た。
想い伝わったよ」

そう、耳元で囁けば……噴火寸前だ。

「だって、、必死だったんだもん。
教室にいないかなって思ったんだけど」

ああ、教室ね。
もう、あれはふて寝状態だったんだよ。
あんな、葵とルナの姿をずっと見てるとか、最悪だし。
ましてや、キスなんてされたら俺死ぬかも。

「嬉しかったよ、っで俺がなんだって?」


少し、意地悪してやろうか。
ニヤリ、と心の中で笑う。

「え…………?何が??」

きょとん、としたルナ。
まだ、なにか分かっていない。

「教室でなんて叫んでたの?
俺がなんだって?言ってよ」

「なっ…………!!!!し、知らないよ‼」

真っ赤な顔をしたルナ。

予想通りだな。



ーーーーーーードンッ。


後ろは壁。
逃げ道はないよ?

「ほら、俺がなんだって?」


少し意地悪かな?


とは、思ったけど止まらない。