感じる視線。
振り向いたら、険しい顔の葵くん。

「あ、葵くん‼
大丈夫、怪我ない!?」

私は葵くんに近づいた。

ぎゅっ…………。

葵くん…………?

痛いほど、抱きつかれ心が痛い。

「葵くん、痛いっ。
離してっ」

更に、きつく抱き締める葵くん。
葵くん、、


なんだか、涙が流れた。






ーーーーーーーーガシッ。












「葵、ルナが泣いてる離せよ」










険しい顔の雅くん。










「…………ルナは、俺のなんだよ!!!
お前のじゃないんだよ!!!!」












ダメだよ……………。



ケンカになっちゃう。




「それでも、ルナが好きなんだよ。
なんだよ、ずっと想ってた俺より後に好きになった癖に、横取りしたのはお前だろうが!?
ふざけんなよ‼」




ダメだよ、戻れなくなっちゃうよ。

大切な仲間なのに…………。




「ケンカやだよぉ……………ケンカやだよっ」


抑えられない涙。


私のせいで
二人がケンカするのは、、嫌。


「ルナ………ごめん」


葵くんが、申し訳なさそうに私を見た。


「ルナ………悪かった。

どうかしてたわ」

冷静になってくれたそれだけで、嬉しい。
だけど………ヒシヒシ伝わる亀裂の跡がーーー。


「「…………………」」


消えてはくれない。

二人が睨み合うのを感じていた。