「ルナっ……出会ってごめん、巻き込んでごめんっ」


巻き込まれてない………。

出会って嫌なんて思ったことない………。

だから、そんな悲しいこと言わないで………。

「雅くんっ…………助けてくれてありがとうっ。
出会えてよかったよっ」


君に抱き締められた体が、熱を持つ。
君の胸がすぐ側に、ドキドキが止まらない。




「いてーな、まだ終わってねーよッ」


汐が起き上がり睨むが、汐の目は地面を見つめたまま、動かない。


雅くんの一発が効いている様だ。

「テメーなんか殴る価値ねーよ。
ささっと、消えろ‼」

雅くんは、私を抱き締めながら、汐を睨んだ。



「嫌だね‼
じゃあ、ミオだけは返して貰うよ」

汐は、体を引きずりながら美織ちゃんに近づく。


美織ちゃんに伸ばされた手、掴んだのは………







「人の女にちょっかいかけるな。
クズ野郎が!!」



怖い顔したヤスくんだった。