「ちょっとちょっと、ミオ、俺逃がせなんて言ったか?

噂通り可愛いじゃん、そりゃ高城がハマるわなぁ」

高城…………?

高城って………

「雅くん?」


「そうそう、雅。高城雅。
あいつ、ここらでめちゃくちゃ強いらしいけどあいつの弱点が君だって分かったからさ」

私が弱点…………?


「知ってたの?
美織ちゃんは、私が王雅の姫って……
初めから、騙してた?」


信じたい。
信じたいよ。

けど………。


「知ってた。
ごめん………「じゃあ、ヤックンを利用したの!?」

"俺、美織ちゃん好きになった"ーーー…
笑顔で、笑ってたヤックンを思い出す。

幸せそうだったのにーーー。