「けど、見てよこの鼻の処置を‼ちゃんとして貰ったんだよ!!」

鼻に詰められた綿。
「そりゃ、先生ですからね。
けど、なんだか怪しいです。
もしかしたら今頃、あんなことやこんなことをしてるかも知れないですよ?」


あんなことやこんなこと??



"ダメっ、先生っ。いけないです‼"ーーー

"一目見た時から、ずっと気になってたよ。俺と……"ーー。


「無理、絶対無理!!」

「お前、また鼻血出てるぞ。
想像豊かだな、お前」

「うわ、マジか。とりあえず、ルナの様子を……」


ガラッ。


診察室に目を向けたら、あの噂の医師がいた。

「あ、いたいた。
どうぞ、中へ」


招かれた?

不思議に思いながら、俺達三人は診察室に入る。

だけどそのベットにはルナは居なかった。

「あの、ルナは??」

「隣の処置室で、点滴を受け眠ってますよ。
点滴は、一時間ぐらいで終わるので時間まで彼女をお預かりします。

大丈夫、特に君。顔色悪いから、何か食べてくるといいよ。
南さんは、大丈夫」

葵の顔色にも、気にかける医師。

優しい素敵な先生だ。

ルナをイヤらしい目で見てるなんて、ヤスの気のせい。

大きな病院ではないけど、個人経営の小さな病院。
だけど、信頼が熱いのか、来てる人の数を見たら分かる。

たくさんの人が来てる。
「俺は、先生を信用してます。
よろしくお願いします」


俺らしくないって笑うーーーー?

でも、、ルナが元気でいるなら信じたい。

「………分かりましたよ。
では、時間まで暇を潰して来てください」

俺達は、診察室を出た。