ーーーー翌日ーーーー。

「よお、葵。遅いぞ」

「お前はいつからいるんだよ」

「30分前から」

「………………行くぞ」

なんだ、今の間はーーー。


ルナのアパートは、一階。
女の子、一人暮らしの一階とか危なくないんだろうか。


ピンポーン。


ピンポーン。

気づかないのかな?



「鍵開いてる?」

ガチャ。

「開いてるみたい。無用心だな」

本当、無用心。
「お邪魔します~、ルナ?」

「ルナ、入るよ?」

いけないとは、思いつつも、ルナの一人暮らしの部屋に入った。

意外に広いんだな、中はーーー。

あれ?今誰か?
知ってる制服、長く細い手足。
真っ赤な顔をして倒れてるルナだった。



「ルナ!!!」

駆け寄る葵は、ルナを抱き締めた。

「ルナ、なんでこんなになるまで言わなかった?
具合が悪いなら、行ってくれたら飛んで来たのにっ」

責めてるわけじゃない。
だけど、無理した笑顔のルナの顔が浮かんでは消える。

「病院。行かなきゃ、ヤスに連絡しろ‼」

「俺かよ、分かってるよ‼」

葵に命令されるのは、嫌だけど緊急事態だ。

俺は、スマホを耳に当てた。