『那智、ぼーっとしてないで。
今は何するべきか考えて。』




楽しいことは好き。
そのためなら多少の被害を被っても構わない。

だけど、駒にされるのは嫌。
当たり前でしょ?

結果的に楽しくないから。




「……。」


『那智……。

……もういい。
動けるやつは怪我してるやつの手当て!

さっさと動け!!』




怪我をしてる薫と蒼は動けない。

来夢と来瑠はハッとしたように動き出す。
那智も同じような感じで指示を出しはじめる。

その時、俺の携帯が鳴る。




『もしもし。どうした……風南?』


「[…………そっち平気か?]」


『お姫様が仕掛けてきたけど、それ以外は何もない。』


「[あ、そ。
バレんなよ。]」


『了解。』