「ちょっと頭を冷やしてくるね」 遠くにある倉庫に一礼してまた歩き出した。 「咲良ちゃんどこ行こうとしてるのかな〜?」 守のような口調にバッと振り向くと、そこにはある人がいて。 目を見開く私に気付いたと思えばおもむろに私の方へ歩き出す。 「ねえ、ちょっとお話ししようよ」 「あんたと話す事なんてなにもない」 「へえ、棗 勇太、とか言う奴のことでも?」 「うるさい」 ジリジリと詰め寄るような効果音はあるところでピタ、止まる。