「咲良を出せよ!!!!」


聞こえる荒々しい声はどこか波留多に似ていた。

わたしの部屋に近づいてくるいくつかの足音に恐怖で震えた。




けれど




「咲良……ッ」



わたしを抱きしめたその手の正体は今1番会いたい人で。




「波留多…?」





わたしは無意識に意識を落とした。