「え?」

家に帰った私は、その行為を激しく後悔する。

玄関に並べられた3つの靴。
気が付けばその靴を踏みつけたいくらい腹が立っていた。

感情のままに行動し、ドアを思い切りバンとあけるとそこには呑気にご飯を作っている母親と、呑気にソファに寝転がっている父親と兄がいた。


「何してんだよ」


私は低い声で言い放つ。

「あら、咲良!おかえりなさい」


まるでそれが何もなかったかのようにふるまう母親に腹が立って声を荒げた。