「今からでも遅くねえんじゃねえの」
後ろから聞こえた聞き覚えのある声に振り替える。
了雅は驚いた顔をし、私はあきれた顔を浮かべる。
「波留多、来ないでって言ったよね」
「俺には聞こえなかったな」
ふんと鼻を鳴らせたあと、私を避けて了雅の前に立つ。
「その前にお前、咲良を傷つけたことを謝れ。言い訳はそれからなんじゃねえの?」
波留多の言葉に了雅は目を見開き、そのまま私に向かって頭を下げる。
「悪かった」
誰がこんな展開を予想していたのであろうか。
頭をあげられたのと同時に私は了雅に抱きしめられる。
…過保護波留多様から負のオーラが…

