「両想いってさ、すごい奇跡だよね」 この広い世界で、あたし達は出会い恋をした。 それは、どれほどの確率だっただろうが。 どれほどの奇跡だっただろうか。 「こんな奇跡、二度と起こらねぇよ」 そんなことを呟くから、気になって彼に視線を戻した。 「それ、どういうこと?」 思わず聞いてみた。 だけど、 「なんでもねぇ」って、はぐらかされちゃった。