シーツを変えてもらい、角度のついたベッドでぐったり。 今まで、吐いたことなんて何回もある。 それでも、慣れるなんてできない。 「…こわいよ」 誰もいない病室でぽつりとつぶやく。 やっとドナーが見つかった。 生きる希望が生まれた。 それなのに、どん底に落とされる寸前のようで。 小さなことでも、もしかしたらと不安になる。 翌日、体調は万全というわけではなかった。 不安で寝れなかったせいかもしれない。 コンコン 朝一で病室のドアをノックする人なんて1人しかいない。