暗い部屋に1人。 切れた腕に目をやると余計苦しくなった。 楽になりたくて切ったのに。 全然楽になれなかった。 それどころか余計苦しくなって。 何やってんだろう…。 こんなことしかできない自分が本当に嫌になる。 それから数分すると救急箱を持ったお兄ちゃんが戻って来た。 「手、出して」 お兄ちゃんは、何も訊かず黙って手当をしてくれた。 その間、あたしはただ泣くことしかできなかった。