か、可愛い?!



「むふふ。シンプルイズベストですな?せづにはこういうシンプルなの似合うと思ったんだよー」

「え?」

「しかも、スポーツミックスですな。オトナ系シンプル。俺好みのっ。うひひ」

「えっ!」

蓑島くん好み…!

「ヘタに女子女子してるのは好きでない。リボンとかショーパンとかピンクとかカラフルとか。あ、オトナのリボンとショーパンはOKよ」

「………」

そんな人もいるんだ…。



リボンとかショーパンとか可愛いのがなくて。

結構、絶望してたのに。

そうじゃなくてよかったんだ。



私、何を悩んでたんだか…。



「でも、ネックレスがないのが惜しいですわね。せづのネックレス、全部ゴム製のスポーツ仕様ばっか」

「か、体のバランス良くなるネックレスなんだよ!」

「札駅行くのに体のバランス必要なーい。ま、ネックレスぐらいなら俺が選んで買ってやる」

「じ、自分で買うよ!」

「…じゃあ、服が決まったところで、ヘアセットとメイクしないとなー?」

「…あっ!」

「濃いバッチリなのはいらないからなー?いつものせづでいいからなー?」




…そんなこんなで。

髪はいつものストレートで、メイクはちょこっと。(蓑島くんの監視付き…)

靴のチョイスも蓑島くんの監視付き。

お兄ちゃんとオソロで買ったスポーツサンダル、どっかの人気あるブランドモノだったらしい。



エセエロファッションプロデューサーのプロデュースを受けて。

デート、出陣。