一年生の間では有名な、金髪アタマ。 三荻樹也と話をしたのは、三回だけだった。 三回とも短く、話したいこと全部きちんと話しきれた気がしない。 逆に、不意打ちで脇から殴り倒されて、ヤリ逃げされたみたいな、妙な悔しさばかりが残っている。 そもそも、俺は、デフォルトでヤツが嫌いだった。 ナチュラルに明姫の隣にいられる男なんか、死ねばいい。 それが俺にとって、当たり前の感情だから。