午後も俺たちは、いつも通りに黙々と仕事をした。


そうして、定時を過ぎた18時。

俺は、結に言った。

「お前、今日はもう帰れ。」

「まだ、大丈夫だよ。」

結は答える。

「体調管理も仕事のうち。」

そう言っても、

「でも……… 」

と、なおも帰ろうとはしない。

俺は椅子を滑らせて結に身を寄せると、

「お前を守るのは、俺の役目。
俺のために、帰って寝ろ。」

と囁いた。

結は何も言えずに、頬を染めた。

俺の事、思いっきり意識してるじゃん。

かわいい奴。

「顔、赤いぞ。
その可愛い顔、みんなに晒す前に帰れ。」

俺がそう囁くと、結は、慌てて片付けて、

「お先に失礼します!」

と逃げるように帰宅した。


結の中で、俺は同期じゃなく、男になった。

もう遠慮はしない。

堂々と結を奪いに行く。

結、愛してる。