……は? 虚をつかれて振り返った俺の瞳に映ったのは、にこやかに笑う男子生徒の姿。 屋上のドアの横、座り込んでた。片手には一冊の文庫本。 「……あ」 その顔に見覚えがあった。 あの公園でみたヤツだ…。 その時、ひときわ強い秋の風が俺達の間をすり抜けた。