――あの日から、俺の心の片隅になんだかモヤモヤしたものが居座り続けている…。
自分の気持ちが分からない。
あれから颯人を見る度に動揺している。
どうしちまったんだ、俺?!なんで颯人の顔、マトモに見れねぇんだ?
混乱した思考はなかなか答えを導き出してはくれない。
教室で窓の外をぼんやりと眺めていた時だった。
見覚えのある姿が中庭にあった。
一本の大きな楓の木の根元に背中を預けて本を読んでるのは…。
「颯人…」
俺はその名前を無意識に呟いていた。
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