唇を塞いだのは颯人の指。 細いその指がスルリと俺の唇をなぞり、そのまま頬に添えられた。 「それ以上は言わなくていい……」 掠れる颯人の声。 いつの間にかその瞳は潤んで、艶やかな光を浮かべていた。 真顔の颯人の顔が迫る。 絡まる指先に、力を込めれば同じように握り返された。 「はや…――」 「黙ってて」 その瞬間、ふわりと颯人の腕の中、抱き締められていた。 頬に当たる柔らかい髪の感触に、それが現実だと自覚する。 耳を掠める息遣いに、頭が痺れた。 ……ヤバい。どうしたらいいか、わかんねぇ。