俺はグッと唇を噛み締めて、少しだけ俯いた。 たぶん、酷い顔してたから。 茜なんかに、自分の傷ついた顔を見られたくなかったから。 「茜ぇ、今お前が言った言葉。最っ高に最悪」 林がさっきののんびりした口調とは打って変わって、低く張り詰めた声音で颯人と茜の間に割って入った。 「何が?!この人のがよっぽど最悪よ!同性を好きになるなんて、気持ち悪いのよ!!有り得ない!」 パンッ!! 「……颯人!?」 俺は声をあげていた。 茜の言葉が終わるやいなや、彼はその頬に手の平を振り下ろしていた。