「……そういうことか~、叩いたの見られたのはまずかったな…。ウマく利用されたってわけだ」 俺の話を聞き終わった林は、あちゃ~、なんて呟いて空を仰いだ。 「まあな、俺もヤケになってあんなこと言っちゃったからさ…」 はぁ…、と深い溜め息と共に苦笑いをこぼした俺も林と一緒に空を仰いだ。 秋の空はぬけるように高くて、深い青だ。 先程のカラスだろうか、黒い影が空を横切った。 「なんで男なんか好きになっちゃったかな~、俺」 そんな呟きは空に吸い込まれるように、儚く吐き出された。