「それは上司として、ということですか?」
なにを当たり前のことを訊いているんだろう。
答えなんてわかり切っているどころか、こんな質問をしてしまったら話はもっと深くなってしまうのに。
だけど、穂積課長がどんな意図であんなことを言ったのか、気になってしまったのだ。
もちろん、私たちはただの上司と部下で、それ以上でも以下でもないのはちゃんとわかっているけれど。
「いや、それなら最初から適当に流して普通に飲むよ」
「え?」
目を小さく見開けば、フッと破顔された。
「個人的に、青山さんの過去の恋愛に興味があるってこと」
穂積課長の緩められた瞳は優しく弧を描いているのに、体温が上昇していくのを感じる。
どこか含みのある視線からは、なんとなく逃げられる気がしなくて……。こういうのを色気があると言うんだろうと密かに納得しながら、課長から予想外の答えが返ってきたことに戸惑ってしまった。
なにを当たり前のことを訊いているんだろう。
答えなんてわかり切っているどころか、こんな質問をしてしまったら話はもっと深くなってしまうのに。
だけど、穂積課長がどんな意図であんなことを言ったのか、気になってしまったのだ。
もちろん、私たちはただの上司と部下で、それ以上でも以下でもないのはちゃんとわかっているけれど。
「いや、それなら最初から適当に流して普通に飲むよ」
「え?」
目を小さく見開けば、フッと破顔された。
「個人的に、青山さんの過去の恋愛に興味があるってこと」
穂積課長の緩められた瞳は優しく弧を描いているのに、体温が上昇していくのを感じる。
どこか含みのある視線からは、なんとなく逃げられる気がしなくて……。こういうのを色気があると言うんだろうと密かに納得しながら、課長から予想外の答えが返ってきたことに戸惑ってしまった。



