「だって、青山さんは僕をあくまで上司としてしか見てない、ってことだよね?」
「えっと……確かにそうですけど、それは課長を信頼しているからで……」
「まぁ、それはわかるよ。青山さんはいつも、僕を信頼して仕事をしてくれてる」
「はい。だからこそ、『ありえない』って言い切れたんです」
「うん」
ニッコリと笑われて、少しだけホッとした。
どうやら、穂積課長に納得してもらえたらしい。
「でも、それとこれとは別」
……と思ったのは勘違いらしく、課長の顔は笑みを浮かべているのに、瞳はちっとも笑っていない。
「信頼してくれるのはありがたいけど、男と女に〝絶対〟とか〝ありえない〟はないよ」
でも課長に限って、と言いそうになったのを咄嗟に堪えた。
少なくとも、私に真っ直ぐに向けられていたのは、仕事中の真剣な視線と同じだったから。
「信頼できる上司だって、酒が入れば豹変するかもしれない。あんな勢いで個室について来たり、なにかあるなんてありえないと思って無防備になるのは、あまり賛成できないかな」
「えっと……確かにそうですけど、それは課長を信頼しているからで……」
「まぁ、それはわかるよ。青山さんはいつも、僕を信頼して仕事をしてくれてる」
「はい。だからこそ、『ありえない』って言い切れたんです」
「うん」
ニッコリと笑われて、少しだけホッとした。
どうやら、穂積課長に納得してもらえたらしい。
「でも、それとこれとは別」
……と思ったのは勘違いらしく、課長の顔は笑みを浮かべているのに、瞳はちっとも笑っていない。
「信頼してくれるのはありがたいけど、男と女に〝絶対〟とか〝ありえない〟はないよ」
でも課長に限って、と言いそうになったのを咄嗟に堪えた。
少なくとも、私に真っ直ぐに向けられていたのは、仕事中の真剣な視線と同じだったから。
「信頼できる上司だって、酒が入れば豹変するかもしれない。あんな勢いで個室について来たり、なにかあるなんてありえないと思って無防備になるのは、あまり賛成できないかな」



