溺愛誓約〜意地悪なカレの愛し方〜【コミカライズ配信中】

「青山さん、そいつに襲われそうになったら大声出してね」

「ばかなことばっかり言ってないで、早く行けよ」

「大丈夫ですよ。課長に限って、そんなことありえませんから」


穂積課長のなにを知っているんだと訊かれたら、会社で見る課長しか知らないから困るけれど。
いつも穏やかでニコニコしている癒し系の課長が、そんなことをするはずがない。

なんて考えたところで、そもそもこれは軽口だと思い出して苦笑した。


「うーん、青山さんって想像してたより危なっかしいかも」

「え?」


私、想像されてたんですか? まだ二回しか会ってないし、たぶん前に来た時のことは覚えてもらえてもいないのに?


「さっきも……っと。さすがに戻るね」


怪訝な顔をしていたからか、店長さんはさっと立ち去ったけれど……。


〝さっき〟ってなんの話? 言い掛けてやめないでほしいんだけど!
 

最後の台詞が気になりながらも、とりあえず穂積課長の方に向き直る。
すると、課長が眉を寄せていた。