黒少女

しばらくしていると、いつの間にかいつも帰る時間になっていた。

もうそろそろ帰らないと、と思い立ち上がろうとしたそのときだった。

「でさー」

「ウケるよねほんと」

「それなー」

聞き覚えのある声達が近づいてくる。

その声の主達は、イオナ、サキエ、ミハルの三人だった。

そうだった、三人は確か電車通学だった。

「ウケるよね、あのときのカナの反応ったら」


とサキエが言う。

「ねー、おはよー!ってわざわざ言い直してた(笑)」

ミハルが笑う。

どうやら、今朝の私のことを話しているようだ。

私は、今すぐにでもこの場を離れたかった。
しかし、私の足は震え、どうしても立つことができなかった。