なにがだ。
捏造するな。
間違ってるから、得意げにするな。
「なにも言わないってことは、当たったな!?」
……はいはい、正解ですよー、すごいですねー。
「やっぱりそうだったかー。面白くなってきた!」
やつはわけのわからないことを言い、鼻歌を歌いながら、俺から離れていった。
……やっと解放された。
やっと休める。
そう思ったのに、休憩時間は終わり、集合の指示が出た。
「蓮くん、なんか疲れてない? なんで?」
昼休みには、いつも通り叶花が教室に来た。
席替えをして、俺の席は真ん中の列の一番後ろになったが、叶花は前の席の椅子を借りている。
快く貸してくれていたあたり、叶花の人の良さが見て取れる。
それで、なんだって?
俺がどうして疲れてるか?
「体育祭の練習で疲れないと思うか」
「思わないけど……蓮くんが真面目にやるとも思わないの」