「それは構わないけど……どうして学校に来なくなったかの説明はなし?」



……俺は知らない。


だから、助けを求めるような目を向けてくるな。



「……入るなら早く入ってくれませんか」



すると、俺と叶花で出入り口を塞いでいたようで、背後から怒りの込められた声がした。


俺たちは中に入り、道を作った。



「古藤さんだ! 古藤さんも、文芸部?」



叶花の知り合い……てことは、一年か。



にしても、真面目そうというかなんというか。



「騒ぐなら出てって」


「んん?」


「文芸部は騒ぐようなところじゃない。あなたには似合わないって言ってるの」



……言うなあ。



これで叶花がキレて、部活なんて入らない!と言えば完璧だろう。



「部活に似合うとかあるの?」



……ああ、お前はそうだよな。


あんなことを言われたくらいで折れるようなやつじゃない。



「とりあえずなにか部活に入っていようって考えなら、入らないで。私、あなたが苦手なの」