叶花はそう言いながら、俺の隣に座った。
やっと、一緒に見れたな。
「私はいつも一緒に見てるつもりだったよ?」
……あの写真には一緒に見たかったって書いてたくせに。
そう思ったけど、つもり、と言ってる時点でそうじゃないんだろう。
アルバムか。
「そう! 蓮くんの目で見た景色が、写真に収められてて。それを見て、私も同じ景色を見た気になってたの!」
それはよかった。
「ねえ、蓮くん。私、もっと蓮くんと同じ時間を過ごしたかった」
奇遇だな。
俺もだ。
「この気持ちが、みんなが言ってた好きってやつなのかな」
さあ。
俺にはわからない。
「私にもわかんないや」
……いたいから、隣にいる。
それのなにが悪い。
「……でもきっと、また誰かがなにか言うよ」
気にするもんか。