タクシーで病院に行き、着いたことを理香子さんにメールで伝える。
数分後、理香子さんが待合室に来てくれた。
理香子さんは、遠くから見てもわかるくらい、弱っていた。
「叶花は……?」
理香子さんがなにも言わないことで、妙に不安心を煽られた。
俺の質問に、理香子さんは動揺した。
……嘘だろ?
「叶花、無事なんですよね!?」
「病院内です。お静かに」
すると、理香子さんに迫る俺の間に、ファイルが出てきた。
「杉崎さん……」
理香子さんは少し安心したような顔をした。
……俺、やらかしたか。
「櫻木さん、担当医からお話があるそうです。浅賀さんは病室に案内します」
杉崎さんの指示に従い、理香子さんは話を聞きに、俺は叶花の病室に行った。
案内された病室は、いつもと違う場所だった。
「ここは……」
「重病者が入院する場所です」
俺にもわかるような説明の結果が、それだろう。