翌朝、朝食の片付けを終えると理香子さんからメッセージが届いた。
『行ってきます! カナカ』
わざわざ報告してくれなくても、と思いながらスマホを机の上に戻す。
それから一時間おきにメッセージが送られてきた。
車の中だとか、到着したとか。
昼ごろになってメッセージが途絶えた。
結斗さんたちと話してるんだと、すぐにわかった。
そして、三時になってまた復活した。
『今から帰るね!』
……準備するか。
といっても、こっちに帰ってくるには一時間はかかる。
のんびり行こう。
持ってこいと言われたカメラに、スマホ、財布。
後半二つをズボンのポケットに入れ、カメラを持って鍵を閉めて、スポーツ公園に足を運んだ。
着いたのは、三十分後だった。
予想より早く着いたから、駐車場ではなくコスモス畑のほうで待つことにした。
「……嘘だろ」
もう秋だと言うのに、コスモスはまだ完全に咲ききってなかった。



