そして私の心は完全に壊れた。


家族や学校の人、あらゆる私の周りの人が私に悪意を向けた。その悪意は言葉だったり、態度だったったり、また直接私の体を傷つけるものであったりした。
前までは耐えられたが、一度心の拠り所を知り、失ってしまった私にはもう耐えがたいものに変わってしまった。

完全に壊れたのは高校生になったあの春だ。


もう死のう。


耐えられなくなった私はそう思った。
そしてできるだけ苦しんで死のうと思った。

世界には生きたくても生きられない人がたくさんいることを私は知っていた。だからせめて自分で死を選んだ私に罰を与えなければと思ったのだ。

誰もが寝静まった丑三つ時。
私は毒を自ら飲んだ。


「は、あはは」


毒を飲んだ時、まず私を支配した感情は死への恐怖でも、自ら死を選んだことへの罪悪感でもなかった。
喜びだ。ただ私は歓喜していた。
それは今まで感じたことのないほどの喜びだった。


あぁ、やっとだ。私はやっと私から解放されるのだ。


それからすぐ全身を激痛が支配した。口からたくさんの血が何度も何度も吐かれた。
もう私は死ねるんだと確信した。
したのに。