あの時からずっと、君は俺の好きな人。

「あれー? なんか私が部屋に入った時よりも嬉しそうじゃない、藍」

「はっ……!? 違うし」


美結がおかしそうに意地悪く言うので、私は慌てて否定する。

そして自分の状況に気づきうろたえる。1日寝てたから髪もぐちゃぐちゃだしノーメイクだし、おまけにパジャマだし!


「来るなら来るって言ってよ……」


自分のだらしない状態を少しでも隠そうと、私は掛け布団を鼻元まで被って、微かな声で言う。


「え、ごめん。心配でさ」

「うんうん、他のみんなも心配してたよー。新田くんも内藤くんも坂下さんも舞ちゃんも」


舞ちゃん……三上さんも? 私を恨んでいるらしい三上さんが、私の身を案じたりするのだろうか。

でも美結が言っているのだから、そんな様子はきっとあったのだろう。ふりかもしれないけれど。


「あーっと! 私そういえば用事あったんだったー!」


すると美結が白々しい声を上げた。