ガチャーーーー。

「明石、余計なこと言うなよ。
萌、来いよっ」


余計なことーーーー?

「いやっ、零には好きな子がいるの?
からかってたの?ーーーーっ」



好きな気持ちが一気に、悲しみに紛れてーー


貴方が近づくのが怖い。




「明石に、言ってなかったな。

俺ずっと好きな子が居てさ、やっとその子の執事になれて、今すげー幸せなの。


萌ーーーー、お前だよっ!」




塞いだいた、耳。

半透明なほど、透き通る様な声に涙した。