自宅へと続く帰り道。私はずっと今まで起きた出来事を思い返していた。
――桐島くん。本当に罪な人だと思う。
色々な女の子に手を出して弄んで、たくさんの人たちのことを振り回している。
それでも、彼に想いを寄せる人は減らない。それだけ桐島くんが魅力的な人だということなのだろう。
人の恋愛相談ばかり乗ってきた私だけど、実はもうすぐ付き合って一年になる彼氏がいる。
理想は包容力があって気立てがよくて王子さまのような人と恋をしたいと夢見ていた。
でも、実際は王子さまなんていない。
優しかった彼も自分がモテることを知り、周りからちやほやされはじめてからは、私に隠れて浮気をするようになった。
一度目は仕方ないと目を瞑り、二度目は彼女である私に責任があるのではないかと自分を責めて、三度目はそういう人なのだと諦めた。
浮気をするたびに彼は「本気で好きなのはメイコだけだ」とすがってくる。
この人とは別れられない。なにがあっても離れられないくらい、私も本気で好きになっていた。
大抵のことは、なんでも許した。
ごめん、と謝ってくれば、呆れながらも見放すことはしなかった。
でも、彼が私の友達と隠れて関係を持ったことを知り、ついに私は怒って最後の手段を取ることにした。
本当はこんなことはしたくない。
でも、浮気が直らない彼が悪い。



