「ねえ、メイコって最近、犬飼いはじめたんでしょ?」

学校の昼休み。私は仲のいい友達と机を囲んでお弁当を広げていた。


スマホ依存性と自分で言っているセイコは食事の時でもずっとスマホを触っていた。

有名はギャルサーに入っているセイコは見た目も派手で、爪も長くていつもキラキラ。

そんな魔女みたいな爪じゃスマホも打ちづらいと思いきや、ラインが届くたびに素早く返信する指の動きが速すぎて目で追えない時もある。


「うん。ずっと迷ってたんだけど、ついに」

私はファッションや流行には鈍感だけど、動物は昔から大好きで、動物関連のテレビは毎回録画してるくらい。


「でもメイコってひとり暮らしだよね?学校の時はどうしてるの?」と、質問してきたのは、エリカ。

エリカはセイコと違って見た目はとても落ち着いてる。言葉使いも綺麗だし、親からもらった身体を傷つけたくないからとピアスも開けない優しい子。


「いい子でお留守番してるよ。でも心配だから家に無線LAN機能のカメラつけて確認してるんだけど、なかなか映ってくれなくて」

「えーどれどれ?」と、私のスマホを覗きこんできのはチエミだ。チエミはサバサバとした性格で、女友達の中でもかなり気が合うひとり。