「えええええええ!?海美、それもう恋しちゃってるじゃんかぁ……」

「私が!?空に!?いやいや、ないないない……」

教室に入って有紗を見つけて先程のことを話すと、喚き散らされた。

「いいなぁー獣人の旦那さんかぁー絶対大事にしてくれるじゃーん」

有紗は机に顎を乗せてブーブー言っている。

「だからそうと決まった訳では……」
「恋人つなぎでラブラブ登校してきたくせに?」
「…………」

反論の余地なし。

「空くんの合唱コンの伴奏、楽しみだね!」
「……うん」

なんだかんだで空のピアノ伴奏は楽しみにしている。練習聴かせて、って言っても聴かせてくれないし。

ため息をついて、1時間目の授業に向かった。