蒼い月と紅の灯火


「元気になるまでは面倒を見るって」




冷たい汗が背中を流れる。
嫌だ、蒼兎と離れたくない。




「朱里、明日にはでれるようにしといてね」




「や、やだ」




どうしてそんなことを言うの。
プレゼントだって喜んでくれて。




あんなに楽しそうに、嬉しそうにしてたのに。
どうして、急に冷たくなってしまうの。




「約束だよ、朱里」




「でも、どうしてもだめなの!?」




「君は、僕と居続けちゃいけない」




「なんで!」




「僕は必ず君を不幸にする、それだけ」




そんなの、理由になってない。
不幸かどうかは私が決めることなのに。




「ま、まって!」




蒼兎は私の呼び掛けに反応もせずに奥の部屋にいってしまった。