乏しい記憶は蓋を開ければ、精神が崩壊するほど思い出される衝撃だった。

忘れていた五年間の記憶は、閉まった居た筈の蓋が急に開いたんだ。


16歳。

この時…ゆき、あや、あず、あいこ、つきゆ。

五人の人格が居たんだ。

この時の主人格はゆきだった。

ゆきは、破壊人格で攻撃力の強い人格だった。

あや、あいこ、は比較的大人しい人格だった。

そして、つきゆは、敬語で話す綺麗好きな女の子だった。

ゆきのいない日中は、主につきゆが出てきていた。