きみにもう一度とどけたい、この声を



「……ますので、ここまでで何か質問ありますか?」


思えば、私は先生の言葉を受け入れたくなかったんだと思う。

だからきょろきょろして全然頭に入ってこないのも当然というか。

結局、母親も私もどこをどうやって帰宅したかわからない状態で、その日をただ、消化した。